2015年05月08日

こうしょう

しばらくぶりです。

いつの間にか季節が春になり、GWも過ぎ・・・この前も同じこと言ってましたね。

とある依頼者から、「更新を待っています」との熱烈なリクエストをいただきました。

何かためになることを、と言われましたので・・・


さて、ひとこと。

少し前に、「交渉」(ネゴシエーション)がブームになっていました。

私たち弁護士も、紛争解決に向けて相手方と交渉することがあります。
(裁判になる以前に、または、裁判になってからも)

そんな我々だからか、たまに、「上手に交渉するコツを教えてください」と聞かれます。

基本的に、詳しいことは企業秘密(?)なんですが、少しお話ししたいと思います。

まず、「交渉」と聞いて何が思い浮かびますか?
電気屋さんでの値切り「交渉」?
お小遣いの値上げ「交渉」?
世界的な問題のTPP「交渉」?

いろいろあります。
どれにも共通するのは、(1)相手から条件を引き出すために、自分からも条件を提供する、(2)自分が提供する条件を小さくして、相手から大きな条件を引き出す、あたりでしょうか。

先の例では、
電気屋さん・・・冷蔵庫を買うから、電球3つオマケして!
お小遣い・・・勉強する時間を増やすから、お小遣いをアップして!
TPP・・・輸入肉の関税を下げるから、輸出自動車の関税を下げて!
などです。

お小遣いを例に取ります。
こども・・・毎日1時間勉強するから、お小遣いを月5000円にして!
おや・・・プラス、ゲームを一日30分以内に控えたら、お小遣いを4000円にします
こども・・・じゃあ、お手伝いを一日一つするから、なんとか5000円でお願い!
おや・・・わかった。そのかわり、3か月間の様子を見て、変えるかもしれないから、がんばるように。

ざっとこんな感じで、お互いが少しずつ条件を出して、ときには譲歩して、交渉が進んでいきます。

この例では、当初目標の月5000円のお小遣いを獲得するために、追加の条件をのんだ形になります。

ここで、「交渉のカード」なんて言葉聞いたことありませんか。
基本的には「条件」と同じだと考えてもらったらいいです。

上の例で、こどもは、親にお小遣いアップを認めさせるに値するカードを、複数枚持っています。
家で勉強すること、ゲームを控えること、お手伝いをすること、早く帰ってくること、朝は一人で起きること、などなど。

交渉のカードで大事なのは、それぞれが「親にお小遣いアップを認めさせるに値するカード」でなければならない点です。

親が「勉強するのは当たり前です。そんなことでお小遣いは上げません」と言い切ってしまえば、それまでです。何の効果もありません。

また、いくら自分のカードが相手に有効でも、自分のキャパを超えるものであってはなりません。たとえば、「毎日家で6時間勉強する」なんて条件、現実的でなく、実現しそうにありません。

さらに、「キャパ」つながりで、獲得目標についていえば、相手の許容範囲を考えることが大事です。
小学生のこどもが親に、「月5万円のお小遣いをちょうだい」なんて言えば、どんな条件を出したとしても叶わぬ夢です。

以上は、ざっとつぎのようにまとまります。
あ 自分がどんなカードを持っているのか確認する。
い 自分のカードを相手が欲しがるのか検討する。
う 自分の獲得目標は相手の許容する範囲内か検討する。
え カードを出すとき(または出さないとき)は順序・枚数・限度をよく考える。

これら4つは、実際に依頼者の方へも説明している点です。
それくらい基本事項かと思っています。

逆に、こんな交渉はちょっと・・・というのは、つぎのようなものです。
泣落とし。
同情を誘う。
論理的ではない。
高圧的な態度で迫る。
暴力や脅迫を伴うもの言い。
聞き入れられるまで言い続ける。

相手が上記の手段で交渉してきた場合、「ほかに手が無いんだな。ラッキー!」と思ってしまいます。

ちょっと長くなりましたが、以上は、あくまで基本的なことの一部に過ぎません。実際のケースに応じた変化もあります。やっぱり専門家に相談するのが良いですね(宣伝)。



posted by しんたろう at 00:00| 日記